ショーケースの中で、静かに光るリング。
「どれも綺麗だね」
そう言いながら、心の奥では、別の声がささやいている。
――これ、本当にずっと着けていられる?
結婚指輪は、たった一日のためのものではありません。
式場のライトの下よりも、キッチンの水しぶきの中で。
写真よりも、洗濯物を干す午後の光の中で。
何千日も、何万日も、あなたの指で生きていくものです。
金がいいのか。
ピンクゴールドが似合うのか。
軽やかなチタンはどうだろう。
ダイヤは入れる?入れない?
そして、もしあなたが金属アレルギーなら。
もし過去に、ピアスで肌が赤くなった経験があるなら。
「好き」と「着けられる」は、同じではない。
私はこれまで、1,000組以上のカップルの指輪選びを見てきました。
そこで気づいたのは、後悔する人は“デザイン”で迷ったのではなく、素材と暮らしの相性を見落としていた、ということ。
結婚とは、安心ではなく“覚悟の優しさ”なのかもしれない。
その覚悟は、毎日肌に触れる小さな輪の中に宿ります。
この記事では、
- 金・ピンクゴールドの違いと注意点
- チタンという選択肢
- 金属アレルギーの方への具体的な提言
- セラミックなど金属ではない素材
- ダイヤ入り・なしのデザイン判断軸
を、結婚準備初心者のカップルにもわかりやすく、そして現実的にお伝えします。
問いかけ:その指輪は、10年後のあなたの手に、自然に馴染んでいますか?
流行ではなく、憧れだけでもなく、
「日常」に耐えられる愛を選びましょう。
1. 結婚指輪の素材とは?初心者カップルが最初に知るべき基本

あなたはいま、どんな気持ちでこの記事を読んでいますか?
「どれが正解なんだろう」
「失敗したくない」
「せっかくなら一生ものを選びたい」
でも同時に、こんな不安もありませんか?
“これ、本当にずっと着けていられるのかな?”
■ 想像してみてください
夏の午後。
スーパーから帰ってきて、汗ばんだ手でエコバッグを持ち替える。
そのとき、指輪の下が少しかゆい。
気のせいだと思って、そのままにする。
でも夜、お風呂に入るころには、赤くなっている。
「外したほうがいいのかな」
でも、外すと少し寂しい。
あの日、ふたりで選んだリングだから。
■ あるカップルの現実(相談事例・再構成)
結婚2年目のご夫婦。
彼女は、ピンクゴールドの細身リングを選びました。
「肌が綺麗に見えるから」と嬉しそうに。
けれど、梅雨の時期になると決まって赤みが出る。
皮膚科で相談したところ、金属成分への反応の可能性を指摘されました。
彼女は言いました。
「デザインばかり見て、素材をちゃんと聞かなかった。
あのとき、もう少しだけ冷静だったら……」
彼は隣で、少し気まずそうにしていました。
「俺も、ちゃんと調べればよかった」と。
指輪は悪くない。
ふたりも悪くない。
ただ、“素材の現実”を知らなかっただけ。
■ 素材は、ロマンではなく「生活」に触れ続ける
結婚指輪は、
- 食器を洗う水の中
- 汗ばむ通勤電車の中
- 赤ちゃんを抱き上げる瞬間
- 夫婦喧嘩のあと、そっと手を握り直す夜
その全部に、触れ続けます。
だから私は、素材を“スペック”ではなく、
「暮らしとの相性」で考えてほしいのです。
問い:あなたの生活は、どんな毎日ですか?
水仕事が多い?汗をかきやすい?パソコン作業が中心?
■ 「金属アレルギーは特別な人の話」ではない
・ピアスでかゆくなったことがある
・ベルトの金具で赤くなったことがある
・ネックレスを長時間つけられない
もしひとつでも当てはまるなら、
素材選びは“慎重すぎるくらい”でちょうどいい。
厚生労働省の家庭用品による健康被害報告や、日本皮膚科学会のガイドラインでも、
アクセサリーによる接触皮膚炎は決して珍しい症例ではないと整理されています。
でも、数字よりも大事なのは、あなたの体のサインです。
■ 素材選びで、後悔しないための3つの視点
- 体質:過去に荒れた金属は?汗をかきやすい?
- 生活:毎日外す?それともつけっぱなし?
- 将来:サイズ直しはできる素材か?
デザインは、そのあとでいい。
まずは、あなたの暮らしに、あなたの体に、
ちゃんと耳を澄ませてください。
ここまでが、素材選びの入り口です。
次章では、人気の高い金・ピンクゴールドを、
「なぜ選ばれるのか」「どこに注意が必要か」を、さらに具体的に掘り下げます。
2. 金・ピンクゴールドの魅力と注意点|“似合う”の裏にある現実とデータ

私はこれまで、結婚相談所で約1,200人以上の成婚サポートに関わり、ブライダル企業のマーケティング部で「成婚心理」と「意思決定プロセス」を研究し、現在も夫婦問題カウンセラーとして現場に立っています。
だから断言できます。
ゴールド系の指輪は「ときめき」で選ばれやすく、「後悔」もまた感情から生まれやすい素材です。
ここでは、感覚論ではなく、経験とデータ、そして医療的視点も交えてお伝えします。
■ なぜゴールドは選ばれるのか|心理的背景
ゼクシィの結婚トレンド関連情報では、近年ゴールド系リングの人気上昇が紹介されています。
背景には明確な心理があります。
- 「結婚指輪らしさ」よりも“自分らしさ”を重視する傾向
- SNS時代における肌映え・写真映え意識
- ファッションジュエリーとの統一感
実際、私のカウンセリング現場でも20〜30代女性の約6割が、最初の試着でゴールド系に手を伸ばします(※2022〜2024年相談事例ベースの体感値)。
理由はシンプルです。
「似合う」と、自己肯定感が上がるから。
■ しかし、K18の“18”が意味するものを知っていますか?
K18は金が75%。残り25%は他金属です。
日本ジュエリー協会(JJA)でも、合金(割金)の違いにより性質が変わることが明記されています。
つまり、ゴールドリングは「純金」ではありません。
割金に含まれる代表例:
- 銅(ピンク色を出す)
- 銀
- ニッケル など
この“残り25%”こそが、アレルギーや変色のリスクを左右します。
ここを知らずに選ぶのは、車を「色」だけで買うようなものです。
■ 金属アレルギーは珍しい話ではない|医学的根拠
日本皮膚科学会「接触皮膚炎診療ガイドライン2020」では、金属接触による皮膚炎が整理されています。
また、厚生労働省の家庭用品健康被害報告でも、アクセサリーによる皮膚障害事例がまとめられています。
さらに海外では、Mayo Clinicもニッケルアレルギーを代表的な接触皮膚炎として紹介しています。
つまり、
金属アレルギーは“体質が弱い人の話”ではありません。
汗・摩擦・体調変化・出産後の体質変化など、
誰にでも起こり得る変化の延長線上にあります。
■ 実際にあったケース(複数事例の再構成)
ケースA|28歳女性・ピンクゴールド選択
見た目の柔らかさで即決。
しかし梅雨時期にかゆみ発生。
皮膚科で金属反応の可能性を指摘。
「可愛いと思ったあの瞬間は本物。でも、生活まで想像していなかった」と涙ぐまれました。
ケースB|33歳男性・イエローゴールド選択
「一生モノだから重厚感が欲しい」と選択。
しかしデスクワーク中心で、キーボードとの摩擦で違和感が強まり、結局着用頻度が減少。
「つけなくなった自分に罪悪感がある」と相談。
指輪そのものが悪いのではありません。
想像力が足りなかっただけ。
■ ゴールドを選ぶなら、ここまで確認する
私が必ずお伝えしているチェック項目です。
- 割金の具体的な金属成分を確認する
- ニッケルフリーかどうかを聞く
- 長時間試着してみる
- アフターケア(再仕上げ・サイズ直し)条件を確認する
ここまでやって初めて、「納得して選んだ」と言えます。
■ 結論|ゴールドは“感情+知識”で選ぶ素材
ゴールドは、美しい。
ピンクゴールドは、ときめく。
でも、結婚は一瞬のときめきでは続きません。
続く愛には、続けられる素材が必要です。
そのためには、
・心理(なぜ惹かれたか)
・医学(アレルギーリスク)
・物理(強度・摩耗)
・生活(あなたの日常)
この4つを重ねて考えること。
それが、後悔しない素材選びです。
次章では、金属アレルギーの方にとって現実的な選択肢となるチタンを、医学・素材特性・実体験ベースで解説します。
3. チタンという選択肢|金属アレルギーの人が“安心して続けられる”理由

「もう、かゆくなるのは嫌なんです。」
そう言って来店された女性がいました。
ピアスで荒れ、ネックレスで荒れ、結婚指輪だけは絶対に失敗したくない、と。
そのとき、私が最初に提案したのがチタンでした。
■ なぜチタンは“選ばれる”のか|素材特性の根拠
チタンは、医療分野でも使用される金属として知られています。
人工関節やインプラントにも使われることがある素材です。
その理由は、
- 耐食性が高い(汗や水に強い)
- 非常に軽量
- 生体親和性が高いとされる
GIA(Gemological Institute of America)でも、チタンは軽量かつ耐久性が高い金属として紹介されています。
つまり、
“毎日つけっぱなし”前提の素材として合理的なのです。
■ 実際の相談現場で感じる「チタンの強さ」
ケースC|31歳女性・金属アレルギー不安
過去にニッケル反応あり。
ゴールド系は不安が拭えず、チタンを選択。
「つけている感覚がない。安心して眠れる」と後日報告。
ケースD|28歳男性・職業:整備士
手作業が多く、傷や変形が不安。
チタンを選び、3年後も大きな変形なし。
「気にせず仕事できるのが一番」と語る。
チタンを選ぶ人に共通しているのは、
“ロマンより安心を優先したい”という価値観です。
■ ただし、万能ではない|デメリットも知る
私はチタンを推しますが、盲目的には勧めません。
- サイズ直しが難しい/不可のケースが多い
- 加工が難しく、繊細なデザインは制限されることがある
- ブランドによって仕上がり品質に差が出やすい
ここを理解せずに選ぶと、将来後悔する可能性があります。
■ 金属アレルギー対策としての現実的ステップ
感情論ではなく、現実的な手順をお伝えします。
- 過去に反応した金属を整理する
- 皮膚科でパッチテスト相談を検討する
- チタン・プラチナ高純度など候補を絞る
- 長時間試着テストを行う
厚生労働省の健康被害報告、日本皮膚科学会ガイドラインでも、接触皮膚炎への注意喚起がされています。
だから私はいつも言います。
「不安を無視しないでください。それは未来からの警告です。」
■ チタンは“軽さ”という優しさを持つ
結婚指輪は、重ければ尊いわけではありません。
軽いということは、
ストレスが少ないということ。
ストレスが少ないということは、
続けやすいということ。
続けられることこそ、結婚指輪の最大条件。
チタンは、華やかさではなく、
実直な安心感で選ばれる素材です。
次章では、金属そのものが不安な方へ向けて、
セラミックなど金属ではない素材について、さらに踏み込みます。
4. 金属が怖い私たちへ|“金属ではない”だけじゃない、現実的な解決策を全部出す

「金属アレルギーかもしれない。でも結婚指輪は着けたい。」
この矛盾は、当事者にしかわからない苦しさがあります。
気合いでどうにもならないし、我慢すると肌はちゃんと怒る。
私は相談現場で、何度もこの言葉を聞きました。
「指輪を選びたいのに、選ぶ前から“怖い”んです」
だからこの章は、“素材紹介”では終わらせません。
当事者が今日から使える、現実的な解決策を、深く掘り下げます。
解決策1|まず「原因を当てにいく」:皮膚科のパッチテスト相談
当事者のいちばんの敵は、実は金属ではなく不確かさです。
・何に反応しているのか分からない
・どの素材が安全か分からない
・買ってから赤くなるのが一番怖い
この状態で指輪を選ぶのは、目隠しで買い物をするようなもの。
日本皮膚科学会の接触皮膚炎ガイドラインでも、原因物質の特定が重要とされています。
だから私は、可能な方には皮膚科でのパッチテスト相談を提案します。
パッチテスト相談で得られる“現実的メリット”
- 反応しやすい金属(ニッケル、コバルトなど)を把握できる
- 店頭で「確認すべき成分」が明確になる
- 不安が減り、試着ができるようになる
「知る」だけで、選択肢は増えます。
解決策2|非金属素材を“生活に合わせて”選ぶ:セラミック・カーボン
「非金属なら安心」と言い切りたい気持ちはあります。
でも当事者として大事なのは、安心に加えて生活に耐えるかです。
セラミックが向く人
- 金属に強い不安がある
- 普段、激しい衝撃が少ない(デスクワーク中心など)
- 傷や変色を避けたい
セラミックの注意点(当事者が必ず見てほしい)
- 衝撃で欠け・割れのリスク
- サイズ直しは基本不可(買う前に将来も見越す)
- 保証・交換条件を必ず確認
私は当事者の方に、必ずこう言います。
「素材より、保証を見てください。安心は“制度”で作れます。」
カーボンが向く人
- 軽さが最優先(つけている感覚が苦手)
- スポーツ・アウトドアが多い
- モダンで個性的なデザインが好き
ただしカーボンは、品質差が出やすい。
当事者ほど、試着とレビュー確認をセットにしてください。
解決策3|「金属を完全に避ける」以外の道:コーティングと“肌に触れない設計”
ここが一番、当事者にとって希望になる話です。
金属が怖い=金属は全部NG、ではありません。
“肌に触れなければ反応しにくい”ケースもある。
具体的な方法
- 内側コーティング(チタンコート等):肌に触れる面だけ別素材にする考え方
- ロジウム加工:表面処理で変色・刺激を抑える目的(※永続ではない)
- 内甲丸・角を丸める仕上げ:摩擦刺激を減らし、汗だまりを軽減
当事者の方は、ここを“見た目”と同じくらい重視してください。
相談事例(再構成)
「金属が怖くてセラミック一択と思っていました。でも、サイズ直し不可が不安で…」
そこで、内側コーティングや内甲丸仕上げの選択肢を提示。
結果、希望していたデザインを諦めずに“肌への刺激を減らす設計”で落ち着きました。
後日、「選べたことが嬉しい。怖さが消えた」と報告をもらいました。
当事者に必要なのは、“ゼロか100か”ではなく、現実的な設計です。
解決策4|「日常用」と「記念用」を分ける:二刀流の発想
この解決策は、当事者ほど救われます。
- 日常:チタン/セラミックなどストレスの少ない素材
- 記念:プラチナやゴールドなど“ときめき”を叶える素材
「毎日つけなきゃ意味がない」
そんな呪いみたいな思い込みを、私は手放していいと思っています。
結婚指輪は、ふたりの生活を守る道具でもある。
肌を守る選択は、結婚生活の優しさそのものです。
解決策5|購入前に必ずやる“当事者チェックリスト”
- 皮膚科での相談(可能ならパッチテスト)
- 割金成分(ニッケル等)の確認
- 長時間試着(汗をかく時間帯が理想)
- 内側仕上げ(内甲丸・角の丸み)を確認
- コーティングの有無と“持続条件”を確認
- サイズ直し可否・保証内容を確認
- 不安が強い場合は「二刀流」も選択肢に
当事者の指輪選びは、贅沢ではありません。
これは、未来の自分を守るための準備です。
次章では、素材の次に迷いやすい論点――
ダイヤ入りデザインは「あり」か「なし」かを、当事者の生活目線で掘り下げます。
5. ダイヤ入りデザインは「あり?」か「なし?」か|私はこう考える

正直に言います。
ダイヤがきらっと光った瞬間、心が動かない人なんて、ほとんどいません。
ショーケースの前で、ライトを受けてきらめく小さな石。
あれは、ずるい。反則級にときめく。
私はこれまで、何百組ものカップルがその瞬間に息をのむのを見てきました。
そして私自身も、例外ではありません。
■ ダイヤを見たときの、あの高揚感
「うわ、やっぱり綺麗……」
そう言って、無意識に背筋が伸びる。
指先が少し誇らしく見える。
私はあの瞬間が大好きです。
なぜなら、あれは“結婚する自分”を実感する瞬間だから。
ただの装飾じゃない。
未来の自分を、少し好きになれる感覚。
これ、すごく大事です。
■ でも私は、必ずブレーキもかけます
テンションが上がったまま、決めてしまうと後悔する人も見てきたから。
ダイヤは魔法みたいだけど、
あなたの生活に合うかどうかは、別問題です。
例えば。
- 毎日ゴム手袋なしで洗い物をする人
- 保育士・看護師など、引っかかりが許されない仕事
- 小さな子どもを抱き上げる生活
この場合、爪留めタイプは正直、ストレスになる可能性が高い。
私ははっきり言います。
「テンションが上がるか」より「10年続けられるか」を優先して。
■ じゃあ、ダイヤは諦めるべき?
いいえ。全然そんなことない。
むしろ私は、ダイヤを入れたいなら、入れたほうがいいと思っています。
ただし、賢く入れる。
✔ 私が本気でおすすめする“ワクワク×現実”の折衷案
- 小粒の彫り留め(引っかかりにくい)
- レール留めで日常仕様に
- 内側に1石(シークレットストーン)
内側に石を入れたカップルが言った言葉が、忘れられません。
「外からは普通。でも、ふたりだけが知ってる宝物なんです。」
これ、最高じゃないですか?
誰かに見せるためじゃなく、
ふたりの物語のためのダイヤ。
私はこういう選び方が、大好きです。
■ ダイヤは“贅沢”じゃない
ときどき、こんな相談があります。
「ダイヤ入れたいけど、わがままかな?」
違います。
結婚指輪は、人生でそう何度も買い替えるものじゃない。
だったら、見るたびに嬉しくなるほうがいい。
忙しい日。
喧嘩した日。
仕事で落ち込んだ日。
ふと手元が光るだけで、気持ちが少し戻るなら、
それは“装飾”じゃなくて“支え”です。
■ 私の意見:ダイヤは「自分のため」に入れるなら、あり
人に見せたいから。
友達より豪華にしたいから。
それなら、いったん止まってください。
でも、
「これを見ると、嬉しくなる」
「これがあると、頑張れる」
そう思えるなら、私は背中を押します。
結婚は、毎日の積み重ね。
その毎日をちょっと楽しくしてくれるなら、ダイヤは最高の相棒です。
■ ワクワクと現実を両立させる、それが大人の選び方
私は、テンション高く選んでほしいと思っています。
だって、結婚指輪ですよ?
一生に一度の(たぶん)大イベントです。
でも同時に、冷静にもなってほしい。
ワクワクしながら、ちゃんと確認する。
ときめきながら、ちゃんと試着する。
そのバランスが取れたとき、
「これだね」
って、ふたり同時に言える瞬間が来ます。
あの瞬間は、本当に最高です。
次章では、ここまでの素材・非金属・ダイヤの話をすべて統合して、
初心者カップルでも迷わず決められる具体的5ステップを、私の実務経験ベースでお伝えします。
6. 迷いを“納得”に変える5ステップ|1,200組以上を見てきた私の最終判断フレーム

ここからは、感覚論ではありません。
私はこれまで、大手結婚相談所で約1,200人以上の成婚サポートに携わり、ブライダル企業で「成婚心理」と「男女の意思決定プロセス」を研究し、現在も夫婦問題カウンセリングの現場に立っています。
その中で、はっきり分かったことがあります。
結婚指輪で後悔する人には“決め方の共通パターン”がある。
そして、満足度が高い人にも、明確な共通点がある。
この章では、感情・医学的配慮・素材特性・将来設計を統合した、
実務ベースの意思決定フレームを提示します。
STEP1|感情の棚卸しをする(心理学的に正しい順番)
人はまず感情で選び、あとから理屈で正当化します。
これは消費行動心理学の基本原理です。
だから私は、最初に“理屈”を持ち込みません。
まず聞きます。
- なぜそれに惹かれたのか?
- そのリングを見たとき、どんな未来が浮かんだか?
- 「自分らしい」と思えたか?
ここを言語化できないまま進むと、
結婚後に「なんとなく違う」という違和感になります。
ときめきは、軽視してはいけない一次情報です。
STEP2|医学的・物理的リスクを“排除”する
ここで初めて理性を入れます。
・金属アレルギー既往はあるか
・ニッケル等の接触歴はあるか
・汗をかきやすい体質か
・仕事上の摩耗リスクは高いか
日本皮膚科学会「接触皮膚炎診療ガイドライン」では、原因物質特定の重要性が示されています。
厚生労働省の家庭用品健康被害報告でも、アクセサリー由来の皮膚障害事例が整理されています。
つまり、
“大丈夫だと思う”は、判断基準として弱い。
パッチテスト相談、割金成分確認、長時間試着。
ここを省略しない人ほど、満足度が高いのは事実です。
STEP3|将来シナリオを具体化する(10年後テストの精度を上げる)
私は単に「10年後を想像して」とは言いません。
もっと具体的に聞きます。
- 出産で体型が変わる可能性は?
- 転職やライフスタイル変化は?
- メンテナンスに通える環境か?
サイズ直し不可素材を選んだカップルが、
数年後に困るケースを何度も見ました。
逆に、将来まで想定して決めた人は、
「選び直したい」と言いません。
結婚指輪は、今の自分ではなく“未来の自分”と契約する行為です。
STEP4|使用環境テストを行う(実証主義)
これは私の現場ルールです。
試着は最低20〜30分。
できれば、
- スマホ操作
- カバンの持ち替え
- 手の開閉
- 軽い汗をかく時間帯
を再現する。
ダイヤの爪、リング幅、重さ。
違和感は“微差”として現れます。
そしてその微差が、365日では大差になります。
STEP5|ふたりの“合意の質”を確認する
私はここを最重要視します。
リングの満足度は、素材よりも合意形成の質で決まる。
・どちらかが遠慮していないか?
・価格に無理がないか?
・価値観を共有できたか?
夫婦問題カウンセリングの現場で痛感していますが、
小さな「我慢」は、後で象徴化します。
指輪で我慢した人は、
別の場面でも“言えなくなる”。
納得して選んだ指輪は、関係性の土台にもなります。
■ この5ステップを通過したリングは、ほぼ後悔しない
私がこれまで見てきた中で、
このプロセスを丁寧に踏んだカップルの満足度は、極めて高い。
逆に、
・人気ランキングだけで決定
・試着5分で即決
・成分確認なし
・将来想定なし
このパターンは、数年後に相談に戻ってくる確率が高い。
これは経験則ですが、現場での再現性は非常に高いです。
■ 最後に、私の本音
結婚指輪は、単なるアクセサリーではありません。
それは、
・価値観のすり合わせ
・体への配慮
・未来設計
・経済判断
・美意識
これらすべてを統合する“最初の共同意思決定”です。
だからこそ、丁寧に選んでほしい。
テンション高く、でも冷静に。
感情と理性を両方使って決めた指輪は、強い。
次は、この記事全体のまとめに入ります。
ここまでの知識と感情を、ひとつの結論に束ねます。
7. 結論|結婚指輪は、ふたりの“未来を先取りする小さな宇宙”だ

ああ、やっぱり私はこのテーマが大好きです。
結婚指輪の話をしているときのカップルの表情。
少し緊張して、少し照れて、でも確実に未来を見ているあの目。
何度立ち会っても、胸が熱くなります。
そして今、この記事をここまで読んでくれているあなたも、
きっと同じ温度の中にいる。
■ なぜ私は、ここまで熱く語るのか
私はこれまで1,200人以上の成婚サポートをしてきました。
夫婦カウンセリングの現場にも立ちました。
だから知っています。
結婚生活がうまくいく人たちは、
最初の小さな決断を、驚くほど丁寧にしている。
その象徴が、結婚指輪なんです。
素材を確認すること。
アレルギーに向き合うこと。
ダイヤの位置で真剣に悩むこと。
全部、未来を真面目に考えている証拠。
それだけで、もう尊い。
■ 素材を選ぶって、こんなに面白い
金のあたたかさ。
ピンクゴールドのやわらかさ。
チタンの軽さ。
セラミックの潔さ。
全部に性格がある。
私はリングを見ていると、
まるで人を見ているみたいだと思うんです。
「あなたは毎日水仕事するのね。じゃあ強さが必要だね。」
「あなたは肌が敏感なのね。じゃあ優しい設計にしよう。」
「あなたはダイヤを見ると笑うのね。じゃあ入れよう。」
こんなふうに、指輪は会話してくれる。
■ ワクワクしていい。むしろ、してほしい。
ときどき、「慎重になりすぎて楽しくなくなった」という声も聞きます。
それは違う。
慎重さとワクワクは、両立します。
私はいつも、カップルにこう言います。
「テンション上げていいよ。でも確認は一緒にやろう。」
それが、大人のときめき。
■ 結婚指輪は、未来を“前借り”する装身具
まだ起きていない10年後を、
今日、指先に乗せる。
これ、すごくないですか?
未来のあなたが、
子どもを抱いているかもしれない。
新しい街に住んでいるかもしれない。
少し指が太くなっているかもしれない。
それでも自然にそこにある指輪を選ぶ。
私はこの瞬間に、毎回ワクワクしています。
■ 正解は、素材でもブランドでもない
正解は、
「これ、私たちらしいね」
と、同時に笑えるかどうか。
あの瞬間、空気がふわっと軽くなる。
未来が少し近づく。
私はその空気が大好きです。
■ 最後に、心から
どうか、怖がらないでください。
アレルギーがあっても大丈夫。
迷っても大丈夫。
ダイヤで悩んでも大丈夫。
解決策は、必ずあります。
あなたがちゃんと考え、確認し、話し合えば、
その指輪は、必ず“味方”になります。
結婚はゴールじゃない。物語が始まる場所。
その物語の第一章を、
どうか、ワクワクしながら書いてください。
私は、そんなあなたたちを、心から応援しています。
引用・参考文献(権威ある情報ソース)
本記事は、以下の公的機関・専門機関・業界団体等の公開情報を参照し、内容の整合性を確認したうえで執筆しています。
-
日本皮膚科学会:
「接触皮膚炎診療ガイドライン 2020」
https://www.dermatol.or.jp/dermatol/wp-content/uploads/xoops/files/guideline/130_523contact_dermatitis2020.pdf
-
厚生労働省:
「家庭用品に係る健康被害の年次とりまとめ報告」
https://www.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T251222I0050.pdf
-
GIA(Gemological Institute of America):
“Best Ring Material for Everyday Wear(リング素材の基礎解説)”
https://4cs.gia.edu/en-us/blog/best-ring-material-everyday-wear/
-
日本ジュエリー協会(JJA):
「貴金属について(合金・割金の基礎)」
https://jja.ne.jp/aboutjewellery/aboutjewellery_inner05/
-
ゼクシィ(リクルート):
結婚指輪に関するトレンド・基礎情報(総合)
https://zexy.net/
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、医療的な診断・治療を代替するものではありません。
皮膚症状や金属アレルギーの不安がある場合は、医療機関(皮膚科等)へご相談ください。
また、指輪素材の成分・加工・アフターサービスはブランド/製品により異なるため、購入前に公式情報をご確認ください。



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